神戸市東灘区御影中町1丁目8-3

078-851-1857

スタッフ募集

予防接種

  1. ホーム
  2. 診療案内
  3. 予防接種

予約が必要ですので、お電話または受付にてお問い合わせください。

種類 接種料 定期接種・助成など
麻しん・風しん混合(MR)ワクチン 9,750円 神戸市独自の助成あり
風しんウイルスワクチン 6,200円 神戸市独自の助成あり
麻しんウイルスワクチン 6,200円
水痘(水ぼうそう)/
帯状疱疹ワクチン
8,500円
/21,000円×2回
帯状疱疹ワクチン
定期予防接種/
神戸市独自の助成あり
ムンプスウイルスワクチン 6,200円

帯状疱疹ワクチンについて(成人)

令和7年4月から定期接種が開始!

  • 80歳までに約3人に1人が発症
  • 日本人の成人の90%以上は帯状疱疹の原因ウイルスが体内に潜んでいる
  • 50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち約2割は3カ月以上痛みが続く

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは?

【症状・特徴】

身体の左右どちらかの一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に赤い斑点と水ぶくれが出てきます。痛みは徐々に増していき、ひどい時には夜間の睡眠の妨げになることもあります。症状の多くは上半身にあらわれますが、顔や目、頭などにもあらわれることもあります。
加齢などの免疫力の低下が発症の原因です。特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。疲労、ストレス、免疫力が低下する病気(がん・糖尿病など)が原因でなることもあります。

【発症メカニズム】

帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが原因で起こります。
水疱瘡が治った後に、ウイルスは体内の神経節に潜んでいて、加齢や過労、ストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活動して、帯状疱疹として発症します。

【帯状疱疹後神経痛】

帯状疱疹を発症すると、皮膚症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みがあらわれます。神経の損傷がひどい場合、3カ月以上痛みが続くことがあり(1年以上続くこともあります)、帯状疱疹後神経痛とよびます。
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛になるといわれています。

帯状疱疹はワクチンによる予防が可能です

やっかいな帯状疱疹後神経痛にならないためには、まず帯状疱疹にならないことが重要です。
ワクチン接種にて帯状疱疹の予防や症状を軽くすることが可能です。
ワクチンには、現在2種類あります。

対象年齢:50歳以上

  水痘ワクチン シングリックス
ワクチンの種類 ・生ワクチン
(生きているウイルスの病原性を弱めたもの)
・不活化ワクチン(病原性を弱めたもの)
・遺伝子組み換え型アジュバンド添加サブユニットワクチン
接種方法・回数 皮下注射 1回 筋肉注射 2回(2カ月間隔)
予防効果 50~60% 80~90%
持続期間 約5年~10年 約10年
副反応 接種部位の痛み、腫れ、発赤 接種部位の痛み(78%)、腫れ、発赤
筋肉痛、全身倦怠感
費用 8,500円(税込)
※65歳以上:定期接種(自己負担額:4,000円)
※50歳~60歳以下:神戸市独自補助あり(補助額:4,000円)
21,000円(税込)×2回
※65歳以上:定期接種(自己負担額:10,000円×2回)
※50歳~60歳以下:神戸市独自補助あり(補助額:4,000円)
長所 ・接種が1回で済む ・予防効果が高い
・費用が相対的に安い ・内服薬や既往歴に制限がない
短所 ・予防効果が低い ・2回接種が必要で費用が高い
・持続期間が比較的短い ・副反応が出やすい
・抗がん剤やステロイド投与中などの免疫低下時には接種できない ・筋肉注射のため、血小板減少症や凝固障害を有する方、
抗凝固療法を実施されている方は注意が必要

帯状疱疹 定期予防接種(令和7年4月からの制度)

【対象者】
  • 当年度に65歳となる方
  • 60歳~64歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する方
  • 65歳を超える者について、5年間の経過措置として当該年度に5歳年齢刻み(70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上)の方(ただし101歳以上の方については、令和7年度に限る)

※原則、過去に帯状疱疹ワクチンを接種した者を除きます。(既往歴を踏まえて医師が必要と判断した場合は定期接種の対象となります)

【接種回数】
  • 生ワクチン:1回
  • 組換えワクチン(シングリックス):2回
【自己負担額】
  • 生ワクチン:4,000円
  • 組換えワクチン(シングリックス):10,000円×2回

帯状疱疹 神戸市独自補助(県市協調事業)

【助成対象者】
  • (令和7年3月31日まで)
    接種日時点で神戸市に住民登録がある50歳以上
  • (令和7年4月1日~令和8年3月31日)
    接種日時点で神戸市に住民登録がある50歳以上60歳以下の方
【接種回数】
  • 1回(組換えワクチン(2回接種が必要)でも補助は1回限り)
【補助額】
  • 4,000円(ワクチンの種類を問わず)

肺炎球菌ワクチンについて(成人)

インフルエンザワクチンを接種したら、肺炎球菌ワクチンも重要です!

日本呼吸器学会成人肺炎診療ガイドラインでは、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンはセット(同時期に)接種することを強く推奨しています。

社会の高齢化により肺炎で亡くなる方が増えています。肺炎は日本の死亡原因の第5位で、亡くなる方の約97.8%は65歳以上です。肺炎球菌は肺炎の主な原因菌のひとつで、原因菌全体の約4分の1を占めます。強毒であるために重症化しやすいのが特徴です。そのため高齢者、中でも慢性の呼吸器疾患(気管支喘息、COPD、間質性肺炎、気管支拡張症など)、循環器疾患、糖尿病をお持ちの方に肺炎球菌ワクチンによる予防が推奨されています。

肺炎について:詳しくはこちら

肺炎は日本人の死因の第5位1)です

2024年の男女合わせた死亡数は160万5,378人で、前年の157万6,016人より2万9,362人増加し、調査開始以来最多となりました。
死因の第5位は「肺炎」でした。
以下は男女合わせた死因順位です。

1位:悪性新生物(23.9%)
2位:心疾患(14.1%)
3位:老衰(12.9%)
4位:脳血管疾患(6.4%)
5位:肺炎(5.0%)
6位:誤嚥性肺炎(4.0%)
7位:不慮の事故(2.8%)
8位:新型コロナウイルス感染症(2.2%)
9位:腎不全(1.8%)
10位:アルツハイマー病(1.6%)

1)厚生労働省:2024年の人口動態統計より
2)厚生労働省:人口動態調査(確定数)2023年 より作図

肺炎で亡くなる方の97.8%は
65歳以上2)

日常でかかる肺炎の原因となる細菌の第1位は肺炎球菌です3)

*市中肺炎のことを指します。

3)Fujikura Y, et al. 2023 2023;10(1):e001800.(一部改変)

成人用肺炎球菌ワクチンは4種類あります

2025年9月

  ニューモバックス® プレベナー20® キャップバックス® バクニュバンス®
  PPSV23 PCV20 PCV21 PCV15
対象 2歳以上で肺炎球菌による
重篤疾患に罹患する危険性が高い方
高齢者または肺炎球菌による
疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人
高齢者または肺炎球菌による
疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人
高齢者または肺炎球菌による
疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人
含まれる抗原の種類 23種類 20種類 21種類 15種類
抗体を作らせる力 比較的弱い 強い 強い 強い
効果の持続 約5年 長い 長い 長い
再接種の必要性 選択しない(1回のみ) 不要(原則、生涯1回のみ) 不要(原則、生涯1回のみ) 不要(原則、生涯1回のみ)
公的助成の有無 定期対象者 なし なし なし
接種価格 任意接種:8,200円
定期接種(65歳のみ):4,000円
任意接種:11,000円 任意接種:13,000円 任意接種:11,000円

65歳以上の成人に対する
肺炎球菌ワクチン接種の考え方

(第7版 2025年9月30日)
(日本感染症学会/日本呼吸器学会/日本ワクチン学会 合同委員会)

1.PPSV(ニューモバックス®)未接種者

ニューモバックス®未接種者

*60歳以上65歳未満で日常生活が極度に制限される程度の基礎疾患を有する方も定期接種の対象になります。

2.PPSV(ニューモバックス®)既接種者

ニューモバックス®既接種者

注意

#1 定期接種対象者が、定期接種によるPPSV23の接種を受けられるように接種スケジュールを決定することを推奨する。

#2 PPSV未接種者に対しては、上記#1を勘案しつつ、PCV15→PPSVの順で連続接種することが考えられる。

#3 PPSV23(ニューモバックス®)の再接種は、原則として選択としない

#4 PCV13接種後の肺炎予防効果は5年間程度持続すると考えられるが、現時点で、PCV接種後のPCV20またはPCV21による適切な再接種の時期は決定できていない。ただし、PCV既接種者が、接種後1年以上の間隔でPCV20またはPCV21を接種することは、安全性の観点からは可能である。

PCV(キャップバックス®)について

  • キャップバックス®は、肺炎球菌感染症の予防を目的として、初めて成人に特化して開発された肺炎球菌結合型ワクチンです。(2025年10月29日発売開始)
  • 2024年に成人の侵襲性肺炎球菌感染症の原因と報告された血清型の80.3%をカバーしました。

*『成人の侵襲性肺炎球菌感染症サーベイランスの強化のための研究』:2025-2027年度(予定)侵襲性肺炎球菌感染症の2024年データより

侵襲性肺炎球菌感染症とは

肺炎球菌感染症のうち、髄液や血液など本来無菌である部位から肺炎球菌が検出された感染症のことで、髄膜炎、菌血症1)を伴う肺炎敗血症2)などが特に問題とされており、小児および高齢者を中心に患者報告があります。

1)菌血症:
無菌であるはずの血流中に細菌が存在する状態をいいます。
免疫が正常な健常者であれば、自身の免疫によって体内から自然に除去されますが、特に免疫力が低下している場合は、感染症や敗血症の引き金になる可能性があります。
2)敗血症:
血液中に細菌が侵入したことにより引き起こされる感染症によって全身性の反応が起こることをいいます。
典型的な全身性の反応として、発熱、脱力、心拍数の増加、呼吸数の増加、白血球の増加などがみられ、重篤な状況を示します

厚生労働科学研究費補助金 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業
「重症型のレンサ球菌・肺炎球菌感染症に対するサーベイランスの構築と病因解析、その診断・治療に関する研究」より作成
https://strep.umin.jp/pneumococcus/case_study.html(2025年6月10日アクセス)

成人の侵襲性肺炎球菌感染症の原因となった血清型に対する各ワクチンのカバー率(2024年)

※1:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン
※2:血清型15Bを除く

厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「成人の侵襲性細菌感染症サーベイランスの強化のための研究」:2025-2027年度(予定)
https://ipd-information.com/adult/overview/(2025年6月12日アクセス)より改変

RSウイルスワクチンについて

60歳以上と50歳以上で基礎疾患がある方にRSウイルス感染症の予防接種があります!

RSウイルス感染症に対しては、現在直接的な治療薬はありません!

日本呼吸器学会成人肺炎診療ガイドライン2024では、RSワクチン接種することを推奨しています。

RSウイルスは飛沫感染や接触感染により、大人も子供もかかる呼吸器感染症です。健常成人では上気道症状(軽い風邪症状)のみで自然軽快することが多いですが、一般的には乳幼児の肺炎の原因ウイルスとして知られています。
また高齢者や基礎疾患(喘息、COPD、心疾患など)のある成人では重症化し、肺炎の原因ウイルスとなりえます

RSウイルスイメージ
  • COVID-19感染症が出現する以前、RSウイルス感染症は高齢者におけるインフルエンザ様症状疾患原因の第3位でした。
  • 米国では、RSウイルス感染症は50歳以上の成人における急性呼吸器感染症による受診の最大12%、インフルエンザ様症状疾患/急性呼吸器感染症の7%の原因であると推定されています。

RSウイルス感染症の症状

発熱、鼻汁、咳などの軽い風邪症状から重い肺炎まで様々です。潜伏期間は4~5日で、多くの方は数日間で回復しますが、一部の方は、喘鳴(ゼイゼイ/ヒューヒュー)、呼吸困難などの下気道症状が現れます。数日~1週間ほどで回復することが多いですが、中には、肺炎などに発展することもあります

RSウイルス感染症の感染経路

RSウイルス感染症の感染経路は、飛沫感染・接触感染です。
※麻疹・水痘・結核のように空気感染はしません。

RSウイルスは肺炎を引き起こすきっかけになります!

肺炎患者におけるRSウイルスの検出が報告されています。

肺炎患者における検出ウイルス

RSウイルス感染症は、喘息やCOPD、心疾患などの基礎疾患の増悪の原因となることもあります。

RSウイルスで入院した60歳以上の患者における基礎疾患
Kaiser Permanente Southern Calfornia、米国、2011~2015年(N=664)*

RSウイルスで入院した60歳以上の患者における基礎疾患

RSウイルス感染症を防ぐための対策

RSウイルス感染症に対しては、現在直接的な治療薬はありません!

  1. マスク着用(鼻汁、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクを着用)
  2. 手洗い(手を石鹸と水で20秒以上かけて、こまめに洗う)
  3. 予防接種(60歳以上の方は予防接種という選択肢があります)

RSウイルスワクチンについて

組換えRSウイルスワクチン(商品名:アレックスビー®)

  • ヒトが持つ免疫の仕組みを利用して、RSウイルス感染症を予防します。
  • 季節に関わらず接種することができます。
【対象】
  • 60歳以上の方
  • 50歳以上でRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い方
    (慢性肺疾患(喘息・COPD)・慢性心疾患・慢性腎臓病・糖尿病など)
【有効性】
60歳以上の成人にアレックスビー®接種後、最初のRSウイルス流行シーズンにおけるRSウイルス感染による下気道疾患の初回発現に対する有効性は約82%です。
【料金】
26,000円

風しん予防接種について(成人)

ワクチン接種で自分自身のみならずこれから生まれてくるお子様を風しんから守りましょう!

風疹(ふうしん)ってどんな病気?

風疹ウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹症です。潜伏期間は2~3週間で、主な症状として発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹などが認められます。
風疹ウイルスは、感染者の咽頭から排出されて飛沫感染しますが、発疹の出る1週間前から、発疹が出た1週間くらいまでは感染力があるといわれています。しかし感染力は飛沫核感染(空気感染)する麻しんや水痘に比べれば弱いと言えます。
症状は比較的弱く、予後は一般的に良好ですが、血小板減少性紫斑病、脳炎などの合併症が1/2,000人~1/5,000人の頻度で発生することがあり、軽視できない病気です。大人が感染すると、その症状は乳幼児に比べて一般に重く、高熱が持続したり、関節痛の頻度が高いと言われています。
特に妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、胎児も風疹ウイルスに感染し、出生児が難聴、先天性心疾患、白内障、精神運動発達遅滞などのいわゆる先天性風疹症候群を発症する可能性が高いことが知られています。

  • ※風しん抗体検査・風しん第5期定期予防接種(成人)事業は令和7年3月31日で終了しました。
  • 神戸市独自の風しん予防接種助成は引き続き実施しています。

令和7年度 風しん予防接種助成(神戸市独自)

妊娠初期の女性が風しんに感染した場合、胎児が先天性風しん症候群(心臓病、白内障、聴力障害など)を発症する可能性があります。先天性風しん症候群の発症を防止するためには、妊娠を希望する女性、妊娠中の女性およびそれらの身近な者の感染を予防することが重要です。

神戸市では下記対象者に該当する場合、予防接種の費用の一部助成を行っています。

【実施期間】
令和7年4月1日~令和8年3月31日
【対象者】
接種日時点で神戸市民であり、下記の1~3のいずれかに該当する者
ただし過去に本制度を利用したことがある方は補助の対象外
  1. 15歳以上42歳の妊娠を希望する女性のうち、抗体価が低い方
  2. 1.の同居者のうち、抗体価が低い方
  3. 抗体価が低い妊婦の同居者のうち、抗体価が低い方

※抗体価が低い:罹患歴・予防接種歴なし(不明も含む)
もしくは前年度4月1日以降の抗体検査で基準以下

【対象ワクチン】
風しん単独ワクチン、もしくは麻しん・風しん混合(MR)ワクチン
【補助回数】
1人1回限り ※過去に本制度を利用したことがある方は補助の対象外
【補助額】
2,500円
【接種価格】(補助のない場合)
風しん(単独)ワクチン
6,200円
麻しん・風しん混合(MR)ワクチン
9,750円

インフルエンザワクチン(令和7年度)(要予約)
【期間:2025年10月1日から
2026年1月31日まで】

1. 高齢者インフルエンザ予防接種

【対象者】
神戸市内に居住する65歳以上の方(接種日時点)
神戸市内に居住する60~64歳で心臓、腎臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害を有する身体障害者手帳1級をお持ちの方
【料金】
1,500円
生活保護世帯・市民税非課税世帯(世帯全員が所得割も均等割も0の世帯)等は接種料が無料となります。
必ず接種前に当院受付へ証明書類をご提示ください。

2. 推奨インフルエンザ予防接種(13歳~64歳)

【対象者】
13歳~64歳の方
当院では原則6歳以上(小学生以上)を対象にさせて頂いております。
ただし当院に定期通院されている患者さんのお子様に関しては応相談です。
【接種回数】
原則1回接種(希望者は2回接種可能)
【料金】
1回目:
13歳~18歳(中学生~高校生):3,500円
19歳以上:4,000円
2回目:
13歳~18歳(中学生~高校生):3,000円(1回目が当院による接種の場合)
19歳以上:3,500円(1回目が当院による接種の場合)

3. 小児インフルエンザ予防接種(12歳以下)

  • 当院では原則6歳以上(小学生以上)を対象にさせて頂いております。
    ただし、当院に定期通院されている患者さんのお子様に関しては応相談です。
  • 今年度より、ワクチンの種類について、経鼻弱毒生インフルエンザワクチンが追加となります。
  • 補助対象となるのは、接種日時点で神戸市内に住民登録のある方です。
  • インフルエンザワクチンは、任意接種です。
  インフルエンザHAワクチン 経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
ワクチンの種類 注射不活化ワクチン 経鼻生ワクチン
補助対象年齢 生後6カ月~12歳(当院では原則6歳以上) 2歳~12歳(当院では原則6歳以上)
接種回数・方法 2回(皮下に注射) 1回(鼻腔内に噴霧)
接種スケジュール 通常、2〜4週間の間隔
をおいて2回注射
料金 1回目:500円
(2,500円-2,000円(助成))
2回目:2,000円(下記対象外の方)
接種日時点で18歳未満のこどもが2人以上いる世帯は2回目も補助があります。
2回目:500円(2,500円-2,000円(助成)
7,000円(9,000円-2,000円(助成)(1人1回限り2,000円の助成があります)

経鼻弱毒生インフルエンザワクチンについて

【メリット】

  • 接種回数が1回
  • 予防効果が長い:効果は約1年間続くとされています。
  • 予防効果の高さ:従来の注射不活化ワクチンと同等またはそれ以上の予防効果が確認されています。

【デメリット】

  • 薬価が高い
  • かぜのような症状がでることがあります。
    接種後、1週間以内に約30%の方で風邪症状(鼻汁や咳)や発熱が認められることがあります。
  • 年齢制限:2歳~18歳まで(補助対象年齢は2歳~12歳)

【以下の方には接種不可】

  • 喘息コントロール不良の方
  • 重度の卵アレルギーがある方(加熱卵が食べられる方は接種可能)
  • 免疫不全の方や免疫不全の方と接触する可能性がある方
  • アスピリンを服用している方

インフルエンザワクチン接種は重症化予防に重要です!

季節性インフルエンザは、ご高齢の方や慢性の病気(特に呼吸器疾患、心臓疾患、腎臓疾患、糖尿病など)に罹患されている患者さんは、インフルエンザにかかると肺炎を合併しやすいのが特徴です。重症化すると死に至るケースもあります。
また、まれですが、主に幼児や小児ではインフルエンザ脳炎・脳症など重篤な状態に陥るケースもあります。

新型コロナワクチン定期予防接種について(令和7年度)
(要予約)

COVID-19の高齢者における重症化・死亡リスクは依然として高く、免疫を逃れる新型コロナウイルスの変異も続いているため、冬の流行に備えて新型コロナワクチンの定期接種が強く推奨されています。

電話予約または受付窓口で直接予約してください。

【接種期間】
2025年10月20日から2026年1月31日まで
【接種日時】
午前診 月~金曜日 9:00~11:30 土曜日 9:00~12:00
午後診 水曜日のみ 16:00~18:00(通常の受付終了時間と異なります)
【ワクチン名】
選択可能です
①コミナティ®筋注(mRNA:ファイザー製薬)
②ヌバキソビッド®筋注(組換えタンパク質:武田薬品工業)
【対象者】
接種時点で神戸市民であり、下記①②いずれかに該当する方
①65歳以上の方(接種日時点)
②60~64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害を有する身体障害者手帳1級をお持ちの方
【料金】
8,000円(今年度より国からの補助が廃止されたため、昨年度から変更されました)

生活保護世帯・市民税非課税世帯(世帯全員が所得割も均等割も0の世帯)等は接種料が無料となります。必ず接種前に当院受付へ証明書類をご提示ください(事前にお問い合わせください)。

(高齢者以外の)新型コロナワクチン予防接種について(15歳以上)
(要予約)

電話予約または受付窓口で直接予約してください。

【接種期間】
2025年10月20日から2026年1月31日まで
【接種日時】
午前診 月~金曜日 9:00~11:30 土曜日 9:00~12:00
午後診 水曜日のみ 16:00~18:00(通常の受付終了時間と異なります)
【ワクチン名】
選択可能です
①コミナティ®筋注(mRNA:ファイザー製薬)
②ヌバキソビッド®筋注(組換えタンパク質:武田薬品工業)
【料金】
14,500円(補助はありません)

新型コロナワクチンの重要性について

『2025年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解』より

2025年9月1日
一般社団法人日本感染症学会、一般社団法人日本呼吸器学会、日本ワクチン学会

高齢者のCOVID-19の重症化・死亡リスクは高い状況が続いています

わが国のCOVID-19による死亡数は、2024年も35,865人(死因順位8位)と、インフルエンザの死亡数を上回っています。
2025年も高齢者のCOVID-19による入院患者数は7月までに3万人を超え、重症化リスクはインフルエンザと同等かそれ以上です。

流行株に対応した新たな新型コロナワクチンの接種が必要です

新型コロナワクチンの発症・重症化予防効果は、変異株の影響もあり、接種後数カ月で減衰することが報告されています。これからは、インフルエンザワクチンのように流行株に対応した新たなワクチンの追加接種が必要です。またオミクロン株に一度感染しても、6カ月以上経過すると再感染リスクが増えることが報告されており、COVID-19感染から3~6カ月以上経過していれば、ワクチン接種が望まれます。過去の感染歴があっても新たな接種によって免疫力をさらに高めることができます。

引用文献:Chemaitelly H,et al. Nature 2025.

高齢者には新型コロナワクチンの定期接種を強く推奨します

COVID-19の重症化リスクはインフルエンザと少なくとも同等かそれ以上であり、高齢者の定期接種になっているインフルエンザと同様にワクチン接種による予防が望まれます。
また、COVID-19の罹患後症状や罹患後1年間にわたって増加する心血管系や呼吸器疾患などの続発症を予防する効果もみられるため、高齢者には冬の流行に備えて新型コロナワクチンの定期接種を強く推奨します。

引用文献:Tsampasian V. JAMA Intern Med 2023,
Clin Microbiol Infect 2024.

定期接種として用いられうる新型コロナワクチンは5種類です

①コミナティ®筋注(mRNA:ファイザー製薬)

2021年からわが国で広く使用されているワクチンで、発症予防と重症化予防に関してはすでに実績があります。

2023-2024年シーズンにおける米国からの報告で、ワクチンを接種した群と接種しなかった群と比べて、65歳以上の入院予防効果が接種後2カ月以内で54%、接種後3~4カ月でも50%でした(1)。わが国でも、同時期に行われた長崎大学の研究では、60歳以上の入院予防効果が44.7%であったことが報告されています(2)

mRNAワクチンは一過性の副反応の頻度が比較的高く、わが国のコホート研究(ワクチン接種者を対象とする前向き観察研究)によると2回目接種における37.5℃以上の発熱はコミナティで38.1%でしたが、令和5年度秋開始接種のワクチンでは17.1%に減少しており(3)副反応の懸念も少なくなってきています

引用文献:
(1)DeCuir J,et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2024; 73(8):180-188.
(2)長崎大学熱帯医学研究所.新型コロナワクチンの有効性に関する研究~国内他施設共同症例対照研究~第11報.
(3)第102回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(2024年7月29日)資料.

②ヌバキソビッド®筋注(組換えタンパク質:武田薬品工業)

発症予防効果が1年後まで期待でき、副反応の頻度がmRNAワクチンより低い

ヌバキソビッド®は遺伝子組換えタンパク質を用いたワクチンで、すでにB型肝炎ワクチンなどで使用されている馴染みのある手法でつくられています。

コミナティ®を接種後の健康成人を対象とした国内追加接種試験では、起源株に対する中和抗体価がヌバキソビッド®初回免疫後に比べて1.18倍上昇していたことが確認されており(1)これまでコミナティ®を接種していた方が追加接種としてヌバキソビッド®に切り替えても、十分な効果が期待できます。

また、ヌバキソビッド初回免疫後の起源株に対するIgG抗体価は6カ月後には減衰しますが、1年後にも過去の臨床試験から65%の発症予防効果が見込める抗体レベルを上回っていることが報告されています(2)

安全性については、国内臨床試験における2回目接種後7日間の発熱(37.5℃以上)の頻度は、全体で6.0%、高齢者で4.0%、国内追加接種試験でも全体で0.7%、高齢者で6.7%とmRNAワクチンに比べて低いのが特徴です(1)(3)
なお、下記の図は海外からの報告(2024年)ですが、この研究でもmRNAワクチンに比べて副反応の頻度が低いことがわかります(4)

引用文献:
(1)Kuriyama K, et al. Vaccine. 2023; 41(25): 3763-3771.
(2)Kuriyama K, et al. Vaccine. 2024; 42(6): 1319-1325.
(3)独立行政法人医薬品医療機器総合機構. ヌバキソビッド筋注審査報告書(2022年4月19日).
(4)Matthew D. Rousculp, Kelly Hollis, Ryan Ziemiecki, et al. Vaccines 2024, 12, 802. https://doi.org/10.3390/vaccines12070802.
組換えタンパクワクチンはmRNAワクチンと比べて全身性副反応が少ない
引用文献:
Matthew D. Rousculp, Kelly Hollis, Ryan Ziemiecki, et al. Reactogenicity Differences between Adjuvanted, Protein-Based and Messenger Ribonucleic Acid (mRNA)-Based COVID-19 Vaccines. Vaccines 2024, 12, 802.
https://doi.org/10.3390/vaccines12070802

ページの先頭に戻る